前回の 記事から続きます
赤ちゃんの湿疹とステロイド 3
やっと この症例のことに 回答していきますー
例1)
★ 生後2カ月の女の子。
生後2週間ことから湿疹が出来はじめ、皮膚科を受診。
乳児湿疹との診断。
ロコイドとワセリンを処方され、塗ったところ次の日には見事にきれいになりました。
しかし、一週間もすると、以前ほど酷くはないものの、
赤や無色透明の細かい湿疹がたくさんでてきました。
そこからこの2年近く、一週間に一度だけロコイドを薄く塗り
週6日はワセリンで過ごしています。繰り返しです。
2年間も治らないことに、不安なのと
こんなにダラダラとステロイドを使うと何か副作用があるのではないかと
いまさらながら心配になってきました。
また、ワセリンを1日に5回ほど塗っているのですが、
これはまた何か肌に悪い影響を与えることになりますか?
ステロイドは、湿疹がひいても何日か塗るという意見と、
酷くなった時だけ塗るという意見とありますが
どちらが正しい使用方法なのでしょうか?
では、ひとつずつ追いかけてみましょう
・生後2週間ことから湿疹が出来はじめ、皮膚科を受診。
乳児湿疹との診断。
>>>>生後2週間から、というのは 脂漏性乳児湿疹で
あまり心配することのない 湿疹です。
べたっとした 油の固まりのようなものが 頭部や眉のあたりの
毛に絡まって くっつているものです。
これは 無理いん取ろうとしないことです。自然にはがれていきます。
よほど気になるのでしたら 油で浮かすようにマッサージして
そのまま 沐浴させます。『取ろう!』としないことが大切です。
ただ、この湿疹が 最近は 炎症の原因になるような脂質であること
が多く ただ べたっとしているだけでなく 赤くなってしまう
ケースもあるので、お母さんは 心配になってしまうのですが。。。
すでに ステロイドを 塗ってしまっている場合は ここからを
きっかけに ステロイド地獄がはじまります。
とにかく できるだけ早く ステロイドの使用はやめることを
おすすめします・・・
・ロコイドとワセリンを処方され、塗ったところ次の日には見事にきれいになりました。
>>>>はい。前回書いたように 免疫は抑制されますから
湿疹は すぐに おさまります。
・しかし、一週間もすると、以前ほど酷くはないものの、
赤や無色透明の細かい湿疹がたくさんでてきました。
>>>>これが当たり前なのです。つまり いちど抑えてでてくるということは
抑えてはならなかった湿疹だということです。
さて ここでは この子の持つ 湿疹の要素を ステロイド
以外にもないか 考えてみないとです
たとえば 生まれたときの様子
帝王切開だったのか どうかも 聞きたいところですね
生まれてきたときの 衛生状態が あまりにいいことも 問題になります
つまり 母親の菌まみれの産道も通っていないし
肛門近くで 大腸菌にも暴露しなかったのかな
もし、ちゃんと自然分娩で生まれてきての この2週間後の
湿疹ならば あまり心配はいりません
あとは おっぱいの脂質の問題は大きく出ると思います
不飽和度が どれくらいなのか? です
(不飽和度とは、酸化しやすいかどうか です)
よく 観察してみましょう
炎症がおこることで もちろんエネルギー消耗がありますから
注意もしなくてはなりませんが お母さんの食べるもので 変化がないかとか
粉ミルクの種類を変えてみるとか または 入浴剤をやめ 沐浴だけにするとか
試してみて 大きな原因がなにか 探ることから はじめないと。。。
・そこからこの2年近く、一週間に一度だけロコイドを薄く塗り
週6日はワセリンで過ごしています。繰り返しです。
>>>>2年のステロイド使用は・・・・長いです。
2〜3歳で こどもの免疫のステージが変わるので
ここから 症状としては悪化していくことが 想定
できます 涙
・2年間も治らないことに、不安なのと
こんなにダラダラとステロイドを使うと何か副作用があるのではないかと
いまさらながら心配になってきました。
>>>>治るためのことをしていないので、治らなかったことは
不思議ではありません。。。。いま こういう状態の子供が
本当に多いのは 悲しいことです。いまのうちに、ステロイドから
脱却させて欲しいと 思います。
・また、ワセリンを1日に5回ほど塗っているのですが、
これはまた何か肌に悪い影響を与えることになりますか?
>>>>ステロイドを塗っているのですから、肌は無防備で むき出し
の状態です。つまり 微生物(連鎖球菌とか ブドウ球菌、真菌など)
に 無力ですので、ほかの 共生する菌もあまりいないとなると
ワセリンで べったり 肌を 外敵からガードということです
ワセリン自体には 治す力は 全くありません。
保護力というか ガード力が強いということです。
悪影響があるとすれば いい菌の共生もできないということです。
これでは いつまでたっても 自分の肌の
微生物とアブラ分のガードは自分では 持てないよ
・ステロイドは、湿疹がひいても何日か塗るという意見と、
酷くなった時だけ塗るという意見とありますが
どちらが正しい使用方法なのでしょうか?
>>>>さて、もうここまで書いてくれば 何が
その子供の 肌の健康にとって影響を与えているのか
少しは 考えられないだろうか
塗ればぬるほど インパクトがあるのよ。
もちろん 短いほうが 治癒のためにはいい
でも どうしても その場しのぎで この日だけでも
なんとかしたい なら 塗るという選択は自由です
治るための 塗布ではない、と念頭にあった上で
使うことです
いつか これさえ効かなくなる日がくることは
よく 知っておきましょう 涙
ここに そもそも 絶対的な正しさ はありません。
なにを目的にするのかで 答えが違うからです
以下に 副作用に対して 何ができますか
という 対策のための 覚書のようなものを 見つけました
さて これ 皆さんなら どう思うでしょうか・・・
骨粗しょう症(ステロイド骨粗鬆症)の副作用も、比較的多い様です。骨がもろくなり、骨折しやすくなります。対応としては、骨を保護する薬(ビスホスホネート)がありますので、ご心配な方は、医師と相談しましょう。
糖尿病(ステロイド糖尿病)の副作用も、よく聞きます。これは、ステロイドの量が多くなると、血糖値が上昇する傾向があるためです。対策としては、一般的な糖尿病と同様に、食事療法、および、薬を利用する形になります。
消化性潰瘍(ステロイド潰瘍)の副作用が発生し易くなります。これは、消化管の粘膜が弱まるためです。通常、胃腸薬により、胃の粘膜等を保護することで予防します。
血栓症の副作用も、よく報告されています。これは、血小板の働きが強くなるためで、血管の中で血液が固まり、血栓が作られます。対応策としては、血液をサラサラにするための薬(抗血小板薬)を服用します。
精神症状(ステロイド精神病)も、比較的多く報告される副作用です。これは、軽度なものが多く、不眠症や、うつ等です。対策としては、通常、ステロイドの投与量を減らすことで、改善されますので、症状がある方は、医師と相談してください。
宿題です
これら上記の5つが なぜ起こり もし またそこに
ここで提案されている 薬剤対策を 実行してしまうことで
引き起こされる 症状があるとしたら 何でしょう?
これは ステロイドを やめてからの推移です
離脱症状は 本当に大変です・・・
そして そこには パターンがあります
これを 赤ちゃんのときに 母がそばにいて やるのか
見た目を気にしてしまう 成人になってやらせることになるのか
お母さんは ここを しっかり 考えましょう・・・
この辺も 含めて 続きます
オンラインの講座 『ママの知恵袋 5講座』が 追加されました
もうね・・・この 知恵袋セットだけでもいいから
ほんとに ママたちには 勉強して欲しいです
単発でなら 『肌とデトックス』 は必須。
そして 「予防接種」 「アレルギー疾患」 「活性酸素」は
アトピーを考えるときに 必ず 必要になってくる
テーマです・・・・・
自分だけでは心配だから 医者や治療家に頼るのは
わかりますが その選択に 自分で自信を持つための
武器は 持っていて欲しいです
Vani