赤ちゃんの湿疹についての 考察です
前から 引き続いて 質問 症例などで
どうして そうなるのか を 一緒に考えてみましょう
そして 前回書いた 自分の主観 にも気がついておく
ちょっとだけ 抜粋すると ****
極端な話 どんな状態の皮膚の状態を 「ひどい」と
表現するのかも 主観です・・・
本人が どれくらいを 大丈夫 と思うのかも
主観なのよ
そして その 「大丈夫」 を引き出すのは
真っ黒も 真っ白も 知っているほど その閾値が
あがります(大丈夫と思うレベルがあがるってこと)
お母さんの または きれいでいたい年代の 症状の
「ひどさ」の閾値は とても低いものです
それは ある意味 当たり前でもあるんだけど
その渦中にいると そこは 忘れちゃうものです
さて 治療家と 症状に苦しむ両者の この辺の
基準は すり合わせが必要だし そこを意識しておいたほうが
治療の過程で いい目安というか どういうアプローチを
すればいいのかの 指標になります
難しいかなぁ
さっそく よくありがちな 症例を ひとつみてます
例1)
★ 生後2カ月の女の子。
生後2週間ことから湿疹が出来はじめ、皮膚科を受診。
乳児湿疹との診断。
ロコイドとワセリンを処方され、塗ったところ次の日には見事にきれいになりました。
しかし、一週間もすると、以前ほど酷くはないものの、
赤や無色透明の細かい湿疹がたくさんでてきました。
そこからこの2年近く、一週間に一度だけロコイドを薄く塗り
週6日はワセリンで過ごすといった感じの繰り返しです。
2年間も治らないことに、不安になりますし
こんなにダラダラとステロイドを使うと何か副作用があるのではないかと
いまさらながら心配になります。
また、ワセリンを1日に5回ほど塗っているのですが、
これもまた何か肌に悪い影響を与えていますか?
ステロイドは、湿疹がひいても何日か塗るという意見と、
酷くなった時だけ塗るという意見はどちらが正しい使用方法なのでしょうか?
*******
さて ロコイド軟膏は 赤ちゃんに 非常によく処方される ステロイドで
ヒドロコルチゾン酪酸エステル という 比較的マイルドなステロイドです
まぁマイルドであろうが なかろうが やる仕事は一緒です
一般的にどう紹介されているかというと
わかりやすく 説明をいっしょに読んでみましょう
どんな働きがあるのでしょう
腎臓の上部にある副腎から分泌される副腎皮質ホルモンの1つです。
つまり ステロイドです。
おもな 仕事は
★ 免疫反応抑制 や、
★ 炭水化物の代謝、タンパク質の異化(アミノ酸分子に分解する)などの働きをします。
ですから 薬として服用すると、
体内の炎症を抑えたり、免疫力を抑制したり する作用があるのよ
炎症がおさまるのは 免疫力の発動を抑えるから よ
この意味を しっかりわかっていて欲しい。
決して 免疫があがったわけではありません・・・・
逆だからねー
つまり 免疫を落として 炎症をおこせないように することで
炎症が 鎮まるのです
そして 必ず使用説明書に書いてあることに
『ただし、副作用も多いので、服用の際は医師の指示に従って用いることが絶対です。
自己判断で服用をやめたりすると、症状がぶり返したり、
さらに悪くなったりする可能性があります。』
はい。副作用が多いのです。間違いありません。
でも ここでは とにかく やめることがまずい という印象に
なっています・・・・
ステロイドをやめることで 症状がぶり返すのは
体の自然な反応で 免疫の働きが戻り 健全な機能を
起こしているということです
なので 『健康』という基準でいえば 「さらに悪くなったりする」
のではなく その症状は 治癒へむけての ステップを踏んでいるだけと
表現するほうが 健康のことを 考えれば ふさわしいと思いますわ
さて では どういう副作用があるのか というと こんな風に
説明されていますねー
免疫力が低下するため、風邪やインフルエンザなどに罹りやすくなります。これは、もともとステロイドのもつ効能なのですが、その効能が強く出てしまうことがあります。手洗い、うがい、マスクの着用や人ごみに入らないなどして予防します。
●血栓症
血小板(出血を止める働きをする)の働きが活発になるので、血管内で血液が固まって血栓症などを引き起こしてしまうことがあります。静脈のトラブルなどがよく報告されています。
もっと詳しく しかも 反対側の意見で俯瞰したい方は
●精神症状
軽度の不眠症や鬱になる場合があります。
などなど。これらは、ステロイド薬の服用を減らしたり、中止することで改善することができます。
使用上の注意として:
- 以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。鼓膜に穿孔がある湿疹性外耳道炎、細菌や真菌などの皮膚感染症、潰瘍、熱傷・凍傷がある。
- 妊娠または授乳中
また、全員に副作用が現れるわけでなく、薬の量や服用期間などによるということを念頭に置いてくださいね。
ステロイドが身体に悪いという説もありますが、ロコイドのように皮膚に塗る薬は、基本的にステロイドが強くない上、部分的な副作用の可能性はありますが、全身の副作用はまず出ないといえます。
何度も申し上げますが、症状が落ち着いてきたからと言って、安易に使用をやめてはいけません。
>>> うーむ。すくなくとも 苦しくて使うと決めたなら、症状が落ち着いたら
せめてそこでやめましょう。塗れば塗るほど その後の離脱は 難解になるだけです
アトピー患者の入院原因を調査したところ、ステロイドの副作用による入院よりも、脱ステロイド療法による入院件数のほうが、約20倍多かったのです。
>>> 面白い。。。副作用で起きていることが どれだけ多くの疾患なのか
ここでは 全く触れられていないことがひとつ。 また 脱ステそのものが ステロイド
を使ったことの弊害 副作用ではないですか
この調査そのものも どんなことを基準したのか 興味ありますけど・・
まぁ ここで やっと この女の子の皮膚疾患のことに
話を戻せば・・・・
塗って きれいになったかも というのも すぐに また
ぶりかえすのが 当たり前だと 思っていていいでしょう
これには なぜなのか?の機序がありますが ここでは
今日は 触れませんが (また長〜くなりますので 汗)
すごーく 簡単に言えば
上に書いたように
★ 免疫反応抑制 や、
★ 炭水化物の代謝、タンパク質の異化(アミノ酸分子に分解する)などの働き
つまり
ステロイドで 免疫抑制 炎症は一時 おさまる
ステロイドで 同時に 糖の代謝経路に 変化
なぜかというと ストレスを おさえるには
エネルギー量を 増やさないとならないからね
ステロイドによって 糖の代謝は 材料が 脂肪とタンパク質に
変わります。
体内の あちこちから 脂肪とタンパク質を引き抜きます
血中には もちろん 使われにくい 脂肪酸と
余った 余剰のアミノ酸が 遊離(存在)します
お母さんの おっぱい つまりは お母さんの食べたもの
によっては この脂肪酸の種類が 炎症を引き起こしやすい
ものになっています。(オメガ3、6の問題)
これは 皮膚表面と また 腸壁という 体の一番の外壁を
壊します これが アトピー性皮膚炎です・・・・
つまり ステロイドで ぶり返し 皮膚が壊れている人は
必ず 同時に 腸の状態も ぼろぼろです。
どうでしょうか 難しいよね 汗
まぁ・・・・こういうことを じっくり ゆっくり なんども
お話ししているのが アトピーボイスなの
「ステロイドは 塗ってきたことはありません
どうして 乳児湿疹が治らないのでしょう 」
の 答は ここにあります。
お母さんの おっぱい つまり食事が 大きく作用しています
また お腹の中にいたとき からです
だって 脂質は体のあちこちを 作っていて なお
その脂質には 飽和とか 不飽和とかの種類があるってことよ
むむむ 長くなりすぎました
ちょっと ワセリンのことなどにも また続きます
続く
Love Vani